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第1章 AIってそもそも何?
PIVOT-SR
AIとはそもそも何か?~はじめてのAI入門~
◆ はじめに
最近、「AI(人工知能)」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
特に人事の現場でも、「AIが書類選考をサポートする」「面接をAIで行う」といった話題が広がりつつあります。
「でも、AIって結局なんなの?」「本当にそんなにすごいの?」
このような疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
この章では、AIについてまったく予備知識がなくてもわかるように、基本的な考え方や仕組みをやさしく解説していきます。
これからの時代、AIを正しく理解することは、人事の新しい必須スキルになるかもしれません。
まずは一緒に、AIの基本を押さえていきましょう。
◆ 1. AIとは何か?
AIは「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」の略で、日本語では「人工知能」と訳されます。
簡単に言えば、人間のように考えたり判断したりする仕組みのことです。
たとえば:
- 「この応募者はどんなスキルを持っているか」
- 「この履歴書のどこに注目するべきか」
このようなことをAIが判断できるようになると、人間の作業を一部代わりに行えるようになるわけです。
◆ 2. 実は昔からある「AI」という考え方
AIという言葉は最近の流行のように思われがちですが、実は1950年代から研究されているものです。
昔のAIは「ルール型AI」と呼ばれ、
人間があらかじめ細かいルールを決め、その通りに動くものでした。
たとえば:
- 「年齢が20歳以上で、資格Aを持っていれば合格」
というような単純な判断です。
これはAIというより「自動化された条件分岐」とも言えます。
◆ 3. 今のAIは「学習するAI」
近年のAIは、機械学習(マシンラーニング)という技術で大きく進化しました。
これは、大量のデータを読み込ませることで、AIが自動的にパターンやルールを学ぶ仕組みです。
たとえば人事の現場で考えると、過去の採用データ(応募者の履歴、面接結果、入社後のパフォーマンスなど)をAIに学習させることで、
「どのような人材が活躍しやすいか」といった傾向をAI自身が見つけ出せるようになります。
さらに最近は、生成AI(ジェネレーティブAI)が登場し、文章や画像など新しいものを自動で作るAIが注目を集めています。
皆さんがよく耳にするChatGPTも、自然な会話ができるこの「生成AI」の一種です。
そしてもうひとつ注目すべき進化が、『自己学習』です。
これは強化学習(Reinforcement Learning)と呼ばれる仕組みで、AIが試行錯誤しながら、より良い結果を出す方法を自分で見つけて学んでいく方法です。
有名な例として、囲碁のAI「AlphaGo(アルファ碁)」があります。
最初は人間の棋譜(対局データ)から学びましたが、その後は自分自身と対局を繰り返して、人間を超えるレベルにまで成長しました。
つまり、現代のAIは「人間が与えたデータ」だけでなく、自ら経験を通じて学ぶ力も持つようになっているのです。
◆ 4. AIはもう身近に使われている
AIは、実はすでに私たちの生活の中で当たり前のように使われています。
- スマートフォンの音声アシスタント(Siri、Googleアシスタントなど)
- 地図アプリの経路案内
- 通販サイトの「おすすめ商品」表示
- 文字起こし・翻訳ツール
こうした便利な機能も、AIの力で実現しています。
「自分はまだAIを使っていない」と思っている方も、
実は知らず知らずのうちにAIを活用していることが多いのです。
◆ 5. AIは「魔法の道具」ではない
AIは便利ですが、万能な魔法の道具ではありません。
たしかに、今のAIは自己学習によって自ら成長することもできます。
しかし、AIはあくまで「目的を持って作られた仕組み」であり、
人間が設定した「ゴール(目的)」や「ルール」に従って動いていることに変わりはありません。
AIが自ら考えて意志を持つわけではなく、
「目的達成のために最適な行動を自分で学ぶだけ」なのです。
だからこそ、AIの判断をそのまま信じるのではなく、
常に「本当に正しいか?」と確認する姿勢が大切です。
◆ まとめ:AIは「便利な道具」だと知ることから始めよう
AIは、正しく使えば私たちの強い味方になります。
しかし、そのためには「AIは万能ではなく、間違うこともある」という事実をしっかり理解することが大切です。
まずはAIを「便利な道具」として正しく知ること。
これが、人事の現場でAIを賢く活用する第一歩になります。
次章では、もっと具体的に
「生成AIとは何か」、そして「AIが得意なこと・苦手なこと」をわかりやすく解説していきます。